あの日はやけに空が青かったのを覚えてる。
いつもの様に土手でシカマルと話していたらハヤテが声をかけたのだ。
シカマルが、行けよ、と言ったので、ネジはハヤテの前に立った。
「良い天気ですね」
「…そうですね」
自然と視線を反らす。機嫌を損ねるかと思ったが、ハヤテは軽く笑った。
「敬語、使わなくて良いですよ」
「ハヤテさんだって使ってるじゃないですか」
「ああ、そうだね。つい癖で。これからは気をつけるよ」
ハヤテは軽く咳をする。ネジは心配になって顔を上げた。
「で、あの件、考えてくれた?」
「息子になる件か?」
ハヤテは頷いた。
ネジはハヤテを見る。今まで向けられた事のない、暖かいものだった。
ネジは促される様に頷いた。するとハヤテは声を上げて笑った。
「じゃあ、これから手続きして来るね。」
本当に優しい人だな、とネジは思った。
ハヤテの影は遠くなっていく。見えなくなったところで肩を叩かれた。
「幸せになれよ」
シカマルだ。その時、ネジが珍しく笑っていた事はシカマルしか知らなかった。


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