河辺を歩いていると、誰かが倒れてるのを見た。
由太郎は駆け寄って彼の脈を取る。大丈夫。まだ生きてる様だ。
それにしても珍しい人だった。額には星の、目の下には引っ掻いた様な傷が付い
ている。何よりも、その左手が珍しかった。
全体が赤く脈打ち、爪は黒く染まっている。
甲には十字架の模様があった。
アレンは目を覚ました。
知らない白い天井。此処はどこだろうか。
「あ、起きた?」
声がして左を見た。金色の髪、緑の目を持った少年がいた。
「こ…こは…?」
枯れた声で言う。
「ここは『白い家』。オイラたちが住んでる家なんだ。あ、オイラは村中由太郎
。あと沖ってのが一緒に住んでる。」
由太郎はそう言って手にしていた物を見せた。
「お茶、飲む?リンゴもあるけど。」
アレンは起き上がって頷く。由太郎は安心したような顔をした。
アレンが茶を飲んで林檎に手をつけると、由太郎が言ってきた。
「君、湖の所で倒れてたんだよ。お腹が空いてたみたいだね。ぐーぐー言ってた
。君、名前はなに?家はあるん?」
アレンは首を横に振った。
「僕はアレン・ウォーカー。家は持ってないよ」
それを聞いて由太郎ははしゃいだ。
「じゃあここに住みなよ!丁度このベッドも空いてたし!」
「え?でも悪いよ…」
「悪くなんかないよ!家族は多い方がいいし!」
由太郎に押されてアレンは頷くしかなかった。
こうして白い家の住人は増えた。