滝夜叉丸はしくしくと泣いていた。
しくしく
しくしく
手には達磨人形の様な赤い光を放つ人。
タカ丸は笑っていた。
しくしく
しくしく
泣き声は止まらない。
そこに闇が降りた。
真っ黒な世界。
滝夜叉丸は顔を上げる。
「どうして泣いているんデスか?」
しくしく
しくしく
「私は大切な人を傷つけてしまった。」
しくしく
しくしく
「その手に持っている方デスか?」
滝夜叉丸は頷いた。
「私は彼を動けなくしてしまった」
しくしく
しくしく
「なら、これを使いまショウ」
ファウストは手に木箱を持っていた。達磨になったタカ丸が丁度入る大きさだ。
ファウストは滝夜叉丸に木箱を渡した。滝夜叉丸はその中にタカ丸をはめた。
ファウストは木箱の蓋を閉めた。赤い光は見えなくなった。
「これで彼は貴方のものデス」
滝夜叉丸は泣くのをやめ、いびつな顔で笑った。